トマトの新機能成分「エスクレオサイドA」が働き盛りの体に必要なワケ

トマトの新機能成分「エスクレオサイドA」が働き盛りの体に必要なワケ

「トマトは体に良い」ということは広く知られています。

リコピン、ビタミンCやE、ベータカロテンなどの栄養成分がたっぷりと含まれているトマトですが、実はこの他にも新たな成分が見つかっています。

今回は、トマトの新たな栄養成分「エスクレオサイドA」の特徴や、働き盛りの人こそ摂っておきたい理由について紹介します。

トマトに新たな有効成分が見つかっていた!

トマトの新たな成分として注目されているのが「エスクレオサイドA」です。

エスクレオサイドは2003年、熊本大学薬学部の野原稔弘教授と、大学院生の藤原章雄氏のグループによって発見されました。

トマトといえば、赤い色素の「リコピン」がよく知られており、リコピンは体の細胞を傷つける活性酸素を減らす働きがありますが、エスクレオサイドAにはどのような特徴があるのでしょうか。

エスクレオサイドAの特徴

エスクレオサイドAは、サポニンという配糖体の一種で、現在までの研究でトマトにのみ確認された成分です。

熟れたトマトほど含有量が多く、ミニトマトや大玉トマトなどほぼすべてのトマトにエスクレオサイドAが含まれています。

もうひとつの特徴は、リコピンと違って熱を加えるとすぐに分解してしまうものではないことです。

熱に強いわけではないため、長時間にわたる高温調理には向いていませんが、リコピンのように熱に反応してすぐに分解するというわけではありません。

生のトマトが苦手という方でもさまざまなアレンジをすれば食べやすくなるため、幅広い料理で日常的な摂取が可能なところもポイントです。

動脈硬化の抑制効果を確認

エスクレオサイドAを摂取する最大のメリットが、動脈硬化の抑制効果が確認されたことです。

動脈硬化は、コレステロールという脂質が血管内でお粥のように溜まり、血液の通り道を狭めてしまう症状のことのことをいいます。

これにより、心筋梗塞や脳梗塞、狭心症、大動脈瘤などさまざまな病気が引き起こされます。

この動脈硬化の抑制・予防に効果が確認されたのが、エスクレオサイドAです。

人の体には、細菌などの異物と戦ってくれる「マクロファージ」という白血球の一種が存在しますが、マクロファージは体の中で酸化したコレステロールを異物だと認識して取り込みます。

このとき、マクロファージは「泡沫細胞」と言って、まるで泡が立っているように見える細胞に変化し、血管内に付着して徐々にコブを作っていきます。

エスクレオサイドAには、マクロファージの泡沫化を防ぐ機能があることがわかっています。これにより、動脈硬化が抑制されるのです。

動脈硬化は長い時間をかけて徐々に進んでいくため、若い世代にこそ動脈硬化の予防が必要です。

トマトに含まれるエスクレオサイドAを積極的に摂り、動脈硬化予防に努めましょう!

まとめ

動脈硬化の抑制効果がある新成分、エスクレオサイドA。

エスクレオサイドAを研究する東海大学農学部の永井竜児博士によると、1日にミニトマト3粒を目安として、毎日食べることを習慣づけると効果が期待できるといいます。

食べ続けやすい量のため、健康のためにもぜひ日常的にトマトを摂ることを意識してみてはいかがでしょうか。

ただ、どうしてもトマトを生で食べるのには抵抗がある…という方は、トマトソースパスタで手軽にトマトを摂るのがおすすめです。

はじまりのトマトソース

生のトマトが苦手な方でも、ソースににんにくやバジルを加えたり、肉や魚などの具材と合わせればぐんと食べやすさがアップ。

北海道産の「なつのしゅん」という調理用トマトを使っており、トマトの青臭さが苦手という方にもおすすめです。

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